〜Story of one day〜

心の中の鍵

同じ委員をこれほど恨むとは思わなかった。こんな至近距離で誰かのものになった笠井くんと会うのは辛い。



一ヶ月に一回の委員会が辛い。



毎日教室でベタベタする2人。そんな姿見たくないのにあたしには行き場もない。



唯一救われたのはあたしが窓際の席だということ。


見たくないものは見なくてもいいよ。そう言ってくれてるかのように外を見ることができる。




でもそれも時には逆効果。
爽やかな風を1番近くで感じてしまう。
風が吹けばまた笠井くんへの思いが増すだけ。




一度好きになった人を本気で忘れることができる魔法があるなら誰かあたしに掛けてよ。




笠井くんを見たくない。



声も聞きたくない。




好きになんて・・・なりたくないなんて思いたくない。




これはあたしが招いた結果。結局あたしは何も変わってないんだ。




『ブス』で弱い自分から卒業なんてしてないんだ。
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