〜Story of one day〜
しばらくして男子が1人だけ出てきた。知らない子。同じクラスじゃないのかな?




男子が立ち去った後、空き教室に近づいてさっきの窓から覗いてみた。聞こえる独り言。





「・・・んで、なんで期待はずれなの。あたしの何が悪いの?」




強いな。泣いてない。


でも逆に強がってるだけ?なんで泣かないの?



彼氏のこと好きじゃなかったの?

慰めようと思ったけど掛ける言葉はない。




だって『大丈夫?』なんてきっと何の慰めにもならないだろうし。




『他にも男はいるよ』なんてあたしが言えるはずがない。そうだよ。男子なんてたくさんいる。別に彼に拘る必要なんてない。




そんなことあたしが1番わかってる。




でもたくさんいる中から彼を好きになった。だから誰でもいいわけじゃない。





もう少しあたしに余裕が出来たら・・話しかけてみようかな。




あの子もきっとあたしみたいに心の中に『鍵』掛けてるのかもしれない。
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