〜Story of one day〜
来た来た。



間に誰か入れなきゃ本音も言えないのかよ。




「颯太!違うの、これは・・・」





俺はそのまま宮部の腕を離して背中を
押した。




「言いたいことくらい彼氏には言えよ。俺が彼氏なら影で悩んで泣いてるのなんてたまんねーよ。笠井、お前も俺に妬くくらい大事なら寄ってくるやつくらい断れよな」




あーもうやってらんねー。
1時間目はサボり。



俺は2人の隣をすっと通り抜けていつもの場所に向かった。このクラスマジでトラブルメーカーだな。




クラス中でキャーキャー言ってるのを聞いてそう思ったわ。




1人教室と逆方向に歩いてる俺と教室に向かってくる彼女。



俺を見るたびまだ気まずそう。
もういいだろ。




勘弁してくれよ。
そんな顔を見たいわけじゃないんだ。




「岩瀬、親友大事にしてやれよ」




通りすがりに俺が笑って言うとびっくりした顔をしてたけどコクンと頷いた。
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