〜Story of one day〜
「今日はバイトお休みなんだよね?高瀬くんのバイト先結局まだ行けてないや。しおりサービスしてもらわなきゃいけないのにね」




「な、なんでそんな呼び方?」




「・・・あ、ごめん。私、本の整理とかするね」




俺の質問には答えず離れてく彼女。
名前呼んでよ
離れていかないで。




俺はたまらず立ち上がって彼女に近づいた。




「ゆい・・・・」




「来ないで。高瀬くんが来ると苦しいの。辛いの。もう・・・ここには来ないで」




「高瀬くんなんて呼ぶなよ。櫂って名前で呼べよ。お前にそう呼ばれるのが好きなんだよ。佑衣」




彼女を振り向かせて抱きしめた。
夢中で初めて呼び捨てで呼んだ名前。




「ズルいよ。好きにはなってもらえないのにそんな風に呼ばれたら大好きな、押さえてた大好きな気持ちが溢れ出しちゃう」




「いいよ。全部受け止めるから。佑衣の気持ち全部俺にちょうだい」




まだ好きだって言ってあげれなくてごめん。あいつに話して全部片付いたら1番に言わせて。





佑衣のことが大好きだよって。
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