〜Story of one day〜
「・・・・何よ。これ」




「私が作った櫂くん人形です」




俺と茉央の間にはマスコット。
しかもそれを茉央の唇に押し当ててる。




「櫂くんとキスできて良かったですね」




「な、なんなのあんた。何よこんなもん」




「なかなかうまくできてるでしょ?良かったらあげます。でも櫂くんは私も欲しいんです」




俺の腕を掴んで引き寄せる佑衣ちゃん。
ギュッと力を込めて腕にしがみついた。




「あんたがそんなことしても櫂はあたしのものなの」




「櫂くんは私に伝えたいことがあるって言ってました。だから私にはそれを聞く権利があります」




「そんなことあるわけないじゃん。ねえ。櫂」




言えるわけがない。
俺は佑衣ちゃんを裏切ったのに。
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