俺様と闘う私『一部・完』
 この後の予定とか、ココになぜ来たのかとか考えることも億劫だ。



 「ふぅ……」



 ゆっくりと息を吐いて、体を弛緩させる。


 そぉっと横になると、私の体なんて重くないんじゃないかって勘違いさせるくらいに、ベッドがすんなりと受け止めてくれた。



 「やわらかぁー」



 上質な布団は、私が普段横たわっている馴染みのベッドとは程遠い柔らかさを備えていて、それだけでも癒される思いがした。



 疲れと心地よさが相まって、ゆっくりと瞼が落ちてきたころ……


 もう、このまま寝ちゃおうかなって、どこかで思いながら体の力を抜いた時




 ピンポーン、ピンポーン



 この空間にあまりにも似つかわしくない音が、室内に響いた。
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