俺様と闘う私『一部・完』
 そんなことを思っていたら手のひらを差し出された。


 「?」



 思わずハテナ顔で見上げると



 「馬鹿かお前」



 と来た。


 えーえー、アナタの言い分だなんて、目を見て分かるほどの人間じゃないんですよ私は!!


 と言いたくなるのをぐっと我慢して奴を見ると……



 「何しに来たんだよ理香」

 


 と指摘された。


 相変わらずの物言いに、イラっとしたものの……確かに、と思う自分も居て無言で商品を取り出した。


 汗をかいたそれを丁寧に拭き取って、ストローをつけて渡すと



 「ん」



 お金を渡された。



 「あの……志貴、さん? まとめてでいいですから、月末に」



 さすがに呼び捨ても出来ず、かと言って苗字も知らない私は、名前にさん付けして話すと、志貴はお金を引っ込めて



 「気持ちわりぃ」
 


 と吐いた。
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