俺様と闘う私『一部・完』
……は?
てことは何?
この男は、私に客相手に名前を呼び捨てにしろって言ってるだけでなく、タメ口聞いて睨みつけろって……そう言ってるわけ!?
「あの…おかしく、ない? ですか」
「ですか、はいらん」
「……はぁ」
怒りが沸点まで到達して、臨界突破したとは思えないほどに萎んだ私のボルテージ。
どこまでも調子を狂わせてくれる男だ。
―――掴めない。
ムカつくくらいに掴めない。
けれど、例によってここで食い下がると暴言が続くのみだということをいい加減学習した私なので、奴の提案に付き合うことにした。
イイって言ってるんだから、いいんだろう。
もうどうにでもなれ、だ。
「分かった。じゃあ、お金は月末にまとめてでいいから……え、と。し、し、し―――ッ」
「は?」
「え、えと、あぁーっと……」
そこで私は思い切り目が泳いだ。
―――うわーーん、ど、どうしよう!
今頃に気付いた大失態!!
御堂理香、21歳。
彼氏いない歴21年。
男性には不慣れで……
呼び捨てにした男なんていない。
てことは何?
この男は、私に客相手に名前を呼び捨てにしろって言ってるだけでなく、タメ口聞いて睨みつけろって……そう言ってるわけ!?
「あの…おかしく、ない? ですか」
「ですか、はいらん」
「……はぁ」
怒りが沸点まで到達して、臨界突破したとは思えないほどに萎んだ私のボルテージ。
どこまでも調子を狂わせてくれる男だ。
―――掴めない。
ムカつくくらいに掴めない。
けれど、例によってここで食い下がると暴言が続くのみだということをいい加減学習した私なので、奴の提案に付き合うことにした。
イイって言ってるんだから、いいんだろう。
もうどうにでもなれ、だ。
「分かった。じゃあ、お金は月末にまとめてでいいから……え、と。し、し、し―――ッ」
「は?」
「え、えと、あぁーっと……」
そこで私は思い切り目が泳いだ。
―――うわーーん、ど、どうしよう!
今頃に気付いた大失態!!
御堂理香、21歳。
彼氏いない歴21年。
男性には不慣れで……
呼び捨てにした男なんていない。