俺様と闘う私『一部・完』
 会社の販売とかだと顔見ずに『置いてて』なんてこともある。


 それが不満ってことはないんだけど……やっぱり顔をみて商品を渡せるのって嬉しい。


 お客様の様子も分かるしね。


 ―――って、やつの不機嫌顔をわざわざ拝む私もどうかと思うけどさ。



 そしていよいよ明日が志貴と私の会社を完全に抜きにした、個人契約である土曜日。



 「あの、明日だけど」

 「あ?」

 「いつも通りに来ればいいの?」



 最終確認のつもりで聞いておく。


 なんでも最初は肝心だしね!


 すると志貴はぼーっと上を見上げた。



 何?

 なんなの!?



 不思議さと怖さの相まった感じで志貴を見ると



 「まぁ、とりあえずはいつもどおりで来い」



 考えたけどまぁいいや的な返事をされた。
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