俺様と闘う私『一部・完』
「熱は?」
近づいてきてそっとベッドの端に腰掛けると、上半身を乗り出して私の方へと手が伸びてきた。
―――何か来るっ!
反射的に感じとって、体をビクッと後ろの方に引いたけど……そんなことで志貴の手から逃れられるわけはない。
そのひんやりした手が私の額を覆うように、逃れられずそっと乗せられた。
あ……気持ち、良いかも
熱で潤んだ瞳をギュッと閉じて、その冷たさを深く感じとる。
けれどその手はすぐに離れてしまった。
いつもなら触れられてる方がありえなくて嫌なはずなのに……今は離れて欲しくないって思った。
「まだあるな……理香、飯食えるか?」
いつもは冷たいというか、キツイというか、優しい言葉なんて絶対にかけてくれない志貴が。
私の御飯を気にかけてくれていた。
―――なんで?
そういう想いが一瞬駆け巡ったけれど
「いらない」
素直な感想が口から零れただけだった。
「ならいい。これだけ飲んで寝てろ」
そう言って渡してきたのは……ちょっと大きめの薄いブルーのグラスに注がれた、おそらくスポーツドリンク。
少し丸みのあるそのグラスは、持ちやすくて、そしてひんやりしていて気持ちいい。
私は言われるがままそれを口にした。
ただ……
近づいてきてそっとベッドの端に腰掛けると、上半身を乗り出して私の方へと手が伸びてきた。
―――何か来るっ!
反射的に感じとって、体をビクッと後ろの方に引いたけど……そんなことで志貴の手から逃れられるわけはない。
そのひんやりした手が私の額を覆うように、逃れられずそっと乗せられた。
あ……気持ち、良いかも
熱で潤んだ瞳をギュッと閉じて、その冷たさを深く感じとる。
けれどその手はすぐに離れてしまった。
いつもなら触れられてる方がありえなくて嫌なはずなのに……今は離れて欲しくないって思った。
「まだあるな……理香、飯食えるか?」
いつもは冷たいというか、キツイというか、優しい言葉なんて絶対にかけてくれない志貴が。
私の御飯を気にかけてくれていた。
―――なんで?
そういう想いが一瞬駆け巡ったけれど
「いらない」
素直な感想が口から零れただけだった。
「ならいい。これだけ飲んで寝てろ」
そう言って渡してきたのは……ちょっと大きめの薄いブルーのグラスに注がれた、おそらくスポーツドリンク。
少し丸みのあるそのグラスは、持ちやすくて、そしてひんやりしていて気持ちいい。
私は言われるがままそれを口にした。
ただ……