俺様と闘う私『一部・完』
―――つ、ついに来てしまった。
土曜日、なかなか眠りにつけなかった私は、無駄に朝6時から起きた。
なんで私が志貴のせいで眠れない上に、こんな苦痛を強いられなければならないんだろうか……?
思い起こせば、先週私が倒れたことに起因してるんだけど。
もし先週の私の元へ行けるなら、速攻で行って「這ってでも帰れ!」って自分に言ってやりたい。
……なんて妄想をしても、どうしようもない。
私は渋々起きて朝食にすることにした。
一番の難関は、あの母。
私はまだ言ってなかった。
『泊まりで出かけます』と。
口が裂けても言えない。
―――それが男の元だなんてッ!
どうしても良い言い訳が浮かばずにここまで来てしまい、私は肩が下がったままだった。
と、よれよれした感じで朝食にしていたら
「りーかーちゃーぁん」
不気味なくらいテンションの高い、嫌に粘っこく人の名前を呼ぶ声が耳元で突然聞こえた。
「ひやぁあああっっ!!」
丸まっていた背中が思わずびくぅっ! と震えて伸びた。
ボンヤリしすぎていて、背後に母が立つ気配を感じていなかった。
いまだ心臓が意味不明な驚きでドキドキしている私を余所に、母は嬉しそうな顔で私の正面に座った。
土曜日、なかなか眠りにつけなかった私は、無駄に朝6時から起きた。
なんで私が志貴のせいで眠れない上に、こんな苦痛を強いられなければならないんだろうか……?
思い起こせば、先週私が倒れたことに起因してるんだけど。
もし先週の私の元へ行けるなら、速攻で行って「這ってでも帰れ!」って自分に言ってやりたい。
……なんて妄想をしても、どうしようもない。
私は渋々起きて朝食にすることにした。
一番の難関は、あの母。
私はまだ言ってなかった。
『泊まりで出かけます』と。
口が裂けても言えない。
―――それが男の元だなんてッ!
どうしても良い言い訳が浮かばずにここまで来てしまい、私は肩が下がったままだった。
と、よれよれした感じで朝食にしていたら
「りーかーちゃーぁん」
不気味なくらいテンションの高い、嫌に粘っこく人の名前を呼ぶ声が耳元で突然聞こえた。
「ひやぁあああっっ!!」
丸まっていた背中が思わずびくぅっ! と震えて伸びた。
ボンヤリしすぎていて、背後に母が立つ気配を感じていなかった。
いまだ心臓が意味不明な驚きでドキドキしている私を余所に、母は嬉しそうな顔で私の正面に座った。