闇と光 弍
「んで、いっつも殴られなきゃなんねぇんだよ」
和希は、頬を押さえながら私達を睨んだ。
「和希が、変なこと言うからだろ」
「冗談で言っただけだろ!
なのに、殴りやがって!手加減ぐらいしろよな!」
嫌…。
一応、手加減したつもりなんだけど…。
「俺や大翔はともかく、愛莉ちゃんは手加減してたと思うけど」
和真の言葉に、私は大きく首を上下に動かした。
「嘘つけ!愛莉のが一番痛かったぞ!」
「私、手加減したもんね!
和希が弱すぎなんじゃない?」
「んだと!俺は弱くねぇ!
お前が、バカ力なだけだろ!」
「はあ!?普通だから!
和希が弱いだけでしょ!」
「だから、俺は弱くねぇって!」
「弱いから!」
「お前が強いだけだろ」
嫌…。
普通だと思うんだけど…。