闇と光 弍
「…椎、私と…付き合ってください」
椎は、一瞬目を見開き驚いてたけど
すぐに、いつもの笑顔で
「もちろん」
そう言い、ギュッと優しく私を抱き締めた。
これで、いいんだ…。
これで…。
私も、椎の腰に腕を回した。
「愛莉、大切にする」
耳元で、椎の甘く掠れた声が聞こえた。
「うん」
体が離れ、椎の顔がだんだん近付いてきた。
私は、近付くにつれ、ゆっくりと目を閉じた。
もう、少しで触れそうになった時…。
バンッ
勢いよく、扉が開いた。