澄んだ空の下で

だけど、頭ではそう思ってるのに心は違うかった。

一緒に居る事が、嬉しかった。


この、変な感情がどうしようもなく辛い。


それに、麗美さんが言ってた言葉の意味が分かんなかった。


“大丈夫だとは思うけど、慎重にね”


その言葉の意味が分かんない。

もちろん、恭に向けた言葉であるけど、どー解釈したらいいのか分からなかった。


やっぱ、凄い人なの?


麗美さんも知るくらい?


「あっ、そうだ。あれ、やっぱ美味しかったよ。紅茶…」

「あー…」

「毎日飲んでる」


何かを必死で考えて出て来たのはそれ。


…話し、続けなきゃ。


「そう。また貰ったからあげるけど」

「でも、飲まないの?」

「飲まねーからあげたの」

「そっか。でもよくくれるんだね」

「あー…あれな。家の手伝いっつー奴?お節介な奴がさ、くれんの」

「そうなんだ」

「だから、来いよ」

「え、…あ、うん」


上手い事、話に乗っかってしまった。


でも考えとは裏腹に、また会えると思えば嬉しかった。





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