澄んだ空の下で
そして会話の流れでお酒を次々飲み干して行くセナさん。
酔わないんだろうか、なんて思ったりもするくらいで、ボトルを次々に開けてた。
でも時間が経つうちにセナさんは自棄にあたしに接近し、いつの間にかセナさんの手があたしの肩を抱いてた。
いくらセナさんとは言え、こんな風にされるとドキドキする。
なんでだろう。
他のお客さんに何度か触られてもあまり意識する事なんて全くなかったのに。
それは目の前に恭が居るからだろうか。
時々、視線を向けるも目の前で来た時より声のトーンが大きくなって盛り上がっている3人。
いや、実際はそーじゃないんだけど。
話に乗られて恭は微かに相槌を交わしているだけだった。
多分、こっちには一度も目を向けず。
あたし達が話している会話など、興味すらなさそうだった。
そして、それを見かねたんだろうか。
不意にあたしの身体が勝手に動き、気づけばセナさんの胸にへと押しつけられてた。
「あ、…のっ、」
ビックリするあたしの肩にセナさんの顔が乗っかる。
ギュッと抱きしめられるその感覚に、心臓がバクバクと鳴りだした。
「大丈夫?…ごめんな。あいつ無関心にもほどがねーな」
耳元で小さく呟かれたと同時に吐息がかかる。
…セナ、さん。