澄んだ空の下で

1日の学校がものすごく長く感じる。

一人で居る時間は好きなのに、学校と言うこの場所があまりにも長くて今朝から痛む頭が余計におかしくなりそうだ。


早く帰って楽になろう。

そう思って1日を終えたあたしは家に向かって進んだ。


だけど、途中で気付くといつもの場所。

やっぱ家より落ち着く場所があたしの居場所なんだと改めて思う。


「…やっぱし」


ここに来るといつも通りに向かう視線。

相変わらずベンチに寝転がって空を仰いでる彼が気になる。


なんでこんなにも気にしてんのか分かんないけど、昨日会ったあまりの冷たすぎる瞳の所為で余計に彼の存在が気になった。


その場所から何が見えるの?

空を見てんの?

それとも違う場所?


馬鹿みたいにあたしはずっと彼を見てた。

刻々と過ぎる時間。

得に動こうともしない彼。


「…寝てんの?」


かれこれ1時間くらいは経つだろう。


そしてそれから彼が立ちあがったのは1時間後だった。


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