澄んだ空の下で
感情の行方

8月後半。

ジリジリと焼ける暑さが窓を通して伝わる。


タイマーをしていたエアコンも既に切れ、部屋の中は蒸し風呂のようだった。

ベッドから起き上がったあたしは窓を開ける。


「暑っ…」


暑い空気が一気に入り込み、それだけでウンザリだった。


もうすぐで高校生最後の夏が終わる。

過ぎてみればあっと言う間で、その休みの半分以上はバイトに明け暮れてた。


あの日。

夏を初めに恭とは会っていない。

むしろ、会わない方がいいと言われたらもう会ってはいけないような気がしたから。

未だになんでそんな事を言われたのかも分からなくて、このまま会えないと思うと何故か切なくなった。


麗美さんとはお店の関係でたまに話すくらいで、千沙さんともセナさんともあれっきりだ。

何が変わった?と言われても何も分かんない。


でも一つだけ言えるとしたら高校だけは最後まで行こう…って、そう思った事。

麗美さんに言われた事が頭から離れなくて。

あと、半年間を頑張ればって…。


だって、やっぱし…







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