澄んだ空の下で
「アンタ、もしかして遊ばれてんの?」
「はぁ!?」
「だとしか言いようがないわ。結構女居ると思うよ」
「…うん」
そうだね。
知ってるよ、そんな事。
言われなくったって、知ってる。
そんな事、知った上で一緒に居たいと思うんだから…
相当の、馬鹿なんだろうか、あたしは。
「うんって…。ってか、今頃女と会ってんじゃないの?」
「もう、やめてよ…」
「って、うそうそ。ちょっと意外だったなーって思ってね」
そう言って、お姉ちゃんは意地悪く笑みを見せた。
「意外ってなに?」
「だってさ、あの椎葉って人が自転車乗ると思う?今まで見た事ないんだけど!」
「うーん…」
「なのに相手がアンタって!」
「……」
「どー言う風の吹き回しだか…」
「……」
「でも、まぁ遊びだったら辞めなよ。後で後悔するよ…って別に説教とかじゃないからね。別にアンタが誰と付き合おうが関係ないし」
「……」
「でも結構噂ある人なのになんだが優しそうな人じゃん。家まで送ってくれるなんて、あの人からするとありえないでしょ…」
「お姉ちゃん…」
あまりのズバズバさに思わず顔が引きつる。
あまりお姉ちゃんとは話した記憶なんてないけど、こー言う性格だったって事だけは覚えてる。