澄んだ空の下で
「だから説教じゃないって!ただアンタ男運悪そうだからさ!真剣にしなよって事だよ」
「…うん」
男運悪いか。
確かに当たってるかも知れない。
だから余計になんだかへこむ。
「って言うかさ、アンタ卒業したらどーするの?キャバにもなるつもり?」
「分かんない」
「分かんないって言ってもさ、お母さんと一緒に居るのも良し悪しだよ」
「……」
「あたし達の事を思って頑張ってるのかも知れないけどさ、接する態度がね…」
「うん」
「住むのが嫌だからと言って男に走るのもどうかと思うし、尚更一緒に住もうなんてのもどうかと思うしね」
「え、誰の事言ってんの?」
「たとえ話よ」
「たとえ話ねぇ…って、え!?それってお姉ちゃんの事?」
「だからたとえ話よ!!」
「ふーん…」
遠まわしにあたしの事を言ってんのか、それともお姉ちゃん自身の事を語っているのか分からないけど、お姉ちゃんは深くため息を吐き出した。
でも確かに逃れたいがために男に走るといい事なんてない。
ふと、頭の中を過ったレオの顔。
思い出すだけで腹立たしい。
また、レオはあたしの前に現われるんだろうか。
そう思うと、息苦しさを感じた。