澄んだ空の下で

その後、あたしとお姉ちゃんは眠りに落ちていた。

どれだけ眠って居たのかは分からないけど、目が覚めたのはお姉ちゃんの深く深呼吸する息だった。


「どうしたの?」


軽く息を吐き捨てながらお腹を擦るお姉ちゃんに、あたしは身体を正しくする。


「ちょっと疲れたのかもね」

「大丈夫?」

「うん」

「ところでさ、何カ月なの?」

「七か月に入ったとこ」

「えっ!?もうそんなに?」

「もっと早く言うつもりだったんだけどねぇ…」

「じゃあ、あたしに電話してきた時はもう妊娠してたんだ」

「うん」

「旦那さん優しい?」

「優しいよー。あ、でもね若菜。今日の事は言わないでね」

「えっ、何で?」

「心配させたくないしね。家に行くって言ったのもアンタに会いに行くって言って出て来たから」

「そうなの?」

「うん、だから言わないでねー…」


お姉ちゃんは窓の外を見つめながら小さく呟く。

そんなお姉ちゃんを見た所為か、それ以上の事は何も言えなかった。




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