澄んだ空の下で

昼休みが始まっても、いつも隣にいる美奈子にウンザリする。

どうして美奈子はあたしに構うんだろうとか、それが自棄に不思議でたまらない。


「ねぇ、若菜ちゃんはいつも食べないね。お腹空かないの?」


紙パックのカフェオレを飲むあたしの前で美奈子はコクンと首を傾げる。


「…って、言うか、」


そこまで口を開いたあたしにパンを頬張っている美奈子は更に首を傾げた。


「うん?なに?」

「…いや、なんでも」

「そっか」


そう言った美奈子はまた笑みを漏らし美味しそうにパンを食べている。


別に美奈子に害はない。

ただ、あたしが嫌なだけ。


友達と言う領域にはなりたくもないし、入りたくもない。


…って、言うか。アンタはなんなの?


って言おうとしてたけど、さすがにそれは言えなかった。

美奈子は何も悪くない。


ただ、そう言うふうにさせた周りが悪い。

友達が必要ないって、そうさせた周りが悪い。



だから、そんな風になっちゃったからアオしか頼れないの。


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