澄んだ空の下で
「アンタ、変わってるね」
「その言葉、そのままお前に返すけど」
フッと笑った恭の顔が暗闇に浮かぶ。
…似た者同士なのかも知れないと、そう思った。
「返されても困る。アンタのほうがおかしいよ?ここで待つなんて、馬鹿だよ」
「だから疲れた」
「ほんと、馬鹿」
「うるせぇよ」
クスクス笑うあたしに、恭はそう言って表情を緩める。
帰り道は口数も少なく、お互い肩を並べて歩く。
それが、不思議な感じで。
この人の事をもう少しだけ知りたいと思った。