黒ふわ王子の愛し方
体育館の近くの廊下にある自販機まで案内して貰って、ガコンと落ちてきたスポーツドリンクを渡した。
珍しいチョイス…。
「サンキュー。さっきの誰目当て?」
「…あ、祥悟くんです。」
祥悟くん、と言った瞬間、ピクリと彼の眉が動いた。
「……ふーん、間宮の知り合いなんだ?」
「…?、は「さくちゃーーん!」
今までと違う冷たさを感じた気がした。
って
「祥悟くん!」
衣装のまま、駆けてきた私の彼氏。
「そのまま会場おると思ったのに…、て、は?なんで二宮?さくちゃんになんかしてんか!?」
「ちょ、祥悟くん!どうしたの?」
2人はずっと睨みあってる。
な、なんで…?
「ジュース、おごって貰っただけ。」
「なんでさくちゃんとおんねん!」
「俺がその子助けたから。」
祥悟くんがどーなん?というように私を見るから、コクコクと頷く。