黒ふわ王子の愛し方
3.
とりあえず席に案内してもらい、休憩をとったアリスちゃんが向かいに座る。
「……なんで来たん?俺、来ないでって言わんかった?」
ぷくっと頬を膨らませて言うけど…恐くない。むしろ可愛い!
だって、上目遣いで睨んでるのとか、女の子の格好でやられたら…もうアウトだよ――!
「ごめん、来たかったんだもん。でも祥悟くんのその姿見れて良かった。」
「なんで?」
「だって…私が彼女なのに、他の女の子だけ祥悟くんのそんな可愛い姿見るなんてヤダもん。」
そう言うと、機嫌が少し直ったみたいで。
祥悟くんはチョコケーキ、私は*アリスのフワフワろーるけーき*を注文。
「この名前祥悟くんが考えたの?」
「ちゃうよ、まさか。な、さくちゃん。このあとバンドの時間まであるから、一緒にまわらへん?」
「いいよ!どこ行くー?」
やった♪思いがけずデート!