黒ふわ王子の愛し方
「じゃあバンド頑張って!客席から見てるね。」
「バイバイ!ちゃんと見ててなー!」
体育館のステージの舞台裏に行った祥悟くんを見送って、真ん中あたりの席に座る。
3曲もやるんだぁ……。
普段可愛い祥悟くんがギターなんてやったら、もっと祥悟くんのファン増えちゃうのかな。
違う学校って、そーいうのが哀しい。
「ここ、いーっすか?」
「へ?あ、はい…。」
隣に座った男の子。
背高い…けど…
あれ、どっかでこの声聞いたような…
誰だっけ?
悶々と考えていると暗かった照明が一気にパッ!とついた。
あ…始まる!