キス以上をちょーだい
いつも私より柚樹の方が一枚上手。
憎たらしいけど…、好きなんだ。
ムカツクけど…、大好きなんだ。
「あゆむってさ、凄い素直だよね…。
直ぐ顔に出るしさ…。
まぁ…、そこが好きなんだけどね。」
「っ!」
ほら…、ね?
こんな事でさらに顔が赤くなる私。
本当にもう嫌っ…!
柚樹はそんな私を見て少し笑い、首筋に顔を寄せてくる。
「んっ……」
体が、体全部が柚樹に反応する。
「首筋弱いよね、あゆむ。」
言わないで欲しい。
恥ずかしすぎて沸騰しそうだ。
そんな私にまた微笑んで、唇を重ねる。
触れるだけの、
―――優しいキス。