LOVE you VOICE
「違う・・・?」
月野は余計にはてなを浮かべながら
私を見つめる。
「久音が悩み事って珍しい・・・」
悩み事かどうかはわかんないけど
昨日の出来事が
私を揺さぶっているのは確かで
私はウンともスンともいえず
窓の外の景色をただ眺めていた。
授業はいつの間にか終わって
放課後に。
「久音、ぼーっとしてほんとどうしたの?」
「うん・・・」
そんな私を見るに見かねた月野は
私の腕を持ち上げ
「もう、なんか悩み事あるならパーっといくよ!!」
えっ?
っという隙もなく
月野は私を引きずるかのように
ある場所へと連れて行く。