小悪魔な彼女
ありえない...


俺の、名前を出すなんて...


「あ~そうそう、駅前で偶然会ってね、、石川さんとはさ俺、共通の友達がいてね、何となく立ち話しもなんだからって感じでお茶したけど、、。」



「だよね!」


心愛は、クラスメート全員に言うように大声で言った。



心愛は、朱里の肩を優しく叩いて

「良かったね。」


と声を掛けた。


朱里は、涙ぐんでいる目を擦って


心愛の手を両手ですがるように握った。


俺は、ヒヤヒヤしていたが我ながらの名セリフに酔っていた。


でも...女の友情なんて現実には無いと思っていたけど...心愛と朱里は友情とか言う陳腐な言葉なんかでは繋がって無い気がして何故だか、心が温かくなった。



俺の、耳には誰かの舌打ちする音が聞こえていたが...今回はそいつの負けだと俺は心愛と朱里の笑顔を見て思っていた。

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