へっぽこ王子とへっぽこ姫

王子と見つめた夜空の満月。

王子と歩いた夏の坂道。

笑うと無くなる王子の目。

いとしい体温。横顔。くちびる。

はりさけそうな悲しみの夜、

つたない言葉で必死にそれを、

縫い閉じようとしてくれた、

その声の優しさ。
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