未熟色の君たち
亜実ちゃんは、いつも教室の真ん中ら辺で、キャピキャピ友達と話をしている。
ほんのり栗色がかったショートボブにパッツンの前髪。
白く細い首筋と小さな体。
男子から見たらきっと守ってあげたい系。
「私とは、正反対だ」
ボソリ洩らした言葉に、隣に居る芳成は、何が? ってとぼけた声で訊く。
「なぁーんでもないっ」
私は、残りのおかず全部と、芳成が残した三分の一のパンを交換する。
芳成は、嬉しそうに私のお弁当を平らげていた。