未熟色の君たち
数秒後、その背中に衝撃――――。
「きゃっ!!」
「うわっ?!」
ぼうっと突っ立ったままの私の足に躓いてぶつかり、派手な音を立てる人がいた。
ぬぼうっと、背の高い男子が私の後ろで盛大に鞄の中身をぶちまけている。
「ごめんっ」
謝りながら、ぶつかってきた彼は廊下に散らばった筆箱やノートを拾い集め鞄に入れていく。
「私こそ、ゴメンね。こんなところに立ってたから」
少し離れた場所まで転がっていったシャープペンシルを拾い上げ、彼に手渡した。
「はい」
「ありがと」
シャープペンを受け取った彼は、前髪を気にするようにして触っている。