未熟色の君たち
由香里は、とても自由奔放だった。
いつも白い歯を見せてニコニコ笑っていて、泣いてる顔なんて想像もできないくらい元気な子だった。
はっきりとした性格は、竹を割ったようにすっきりとしていて、すっきりしているが故に男子からは人気があった。
女子特有の、ねちねちとした感じがないからだろう。
その上、見た目だっていい。
本人は全く気づいていないだろうけれど、由香里は入学当初から男子の人気を陰で集めていた。
陰で、というのは、あまりにサバサバしているので、そういう感情で近づくことが由香里という人間には似合わないような雰囲気だったからだ。
それでも、影だけではおさまらずに告白しようと意気込んでいた男子もたくさんいた。
そん中の一人が俺なわけだけど。