僕の可愛いお姫様
仕事を済ませ、シャワーでさっと躰を流してから、外出する準備を済ませた。

梅雨李が目覚めるまであとどれくらいだろう。
長く部屋を開けるつもりではないが、なるべく早く戻りたかった。

梅雨李を一人では置いておけない。

急く気持ちを抱えて、近所の百貨店へと急いだ。
手頃なギフトボックスを目的に…。

明日は梅雨李の誕生日。

君の喜ぶ顔が、見たかったんだ。

思いがけずこのタイミングで最高のプレゼントが手に入った。
この生活を始めてから、本当に上手く事が進んでいる。

百貨店に向かいながらも、鼓動がまだ早かった。
この手で今正に消した命に、罪悪感を一つも感じていない事に自分自身驚きながらも、またそれも当然だと思った。

お前さえ居なければと何度思ったか知れない。
それを今この手で達成したんだ。
その高揚感が躰を支配して、叫び出しそうな感情をグッと強く堪えていた。

人を殺したというのに、おびただしい量の血液を浴びたというのに。

嬉しくて嬉しくて、幸せで、仕方がなかった。
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