青空の下で〜君の隣にいれたこと〜
「………く。」
「………いく。」
何度も呼ばれた、この名前。
「…………あいく。」
でも、なんか違う。
「愛空、どうしたの?」
不安そうに私見つめる、風華。
「……ううん、何でもないよ。」
心配をかけないように、何でもないフリをする。
「あー!また考え事?」
ニヤニヤしながら風華が聞いてくる。
「………うん。」
《あの場所》に行くといつも思い出す。
《あの日》に《あの場所》で出会った《あの人》を。
「いーなぁ。
運命の人とか会ってみたいなー。」
運命の人………?
「だって、運命でしょ!」
瞳をキラキラさせながら言う風華。
「二人だけの秘密の場所で出会うなんて……!
運命に決まってるじゃんかー!」
二人だけの秘密の場所………。
「別に二人だけの秘密の場所じゃ……」
「だって愛空、その場所教えてくれないじゃんー。」
………うっ。
「そりゃ、そうだけど……。」