素敵な、すてきな、ステキな。





ハゲおじさんこと豊富先生と貴羅くんといった男の子は話し出すと私から聞こえないように少し離れたところへと移動する。





あいにく私はとても耳がいい。





へっへん!と思いながら聞き耳を立てた。





「...そんなに早く...」

「...でも教室につれていかないわけには...」

「彼らにはもう...」

「...今はそんなことより...」

「...あんなこと...」




とぎれとぎれに聞こえてくる会話の中にやけに出てくる「そんなに早く」と「彼ら」の二つの言葉。





大変なことだって分かる。





ハゲおじさんはパニックに陥りそうな顔をしていて、それは分かるが、心なしか貴羅くんの顔も少し青い気がする。








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