ナミダ色片想い



「俺ってさ、冷たい、かな?」

あー、昨日美沙に相談されたことだ。

美沙は行動が早いなぁ。

「うん。」

「そんなはっきり頷くなよ。」

「はぁ。そんなことでケンカしたの?」

わたしがわざとらしくため息をつくと彼は少し顔をあげて睨んできた。

「千夏の方が数倍冷たいだろ。」

ちょっとだけムカついた。

「はぁ。美沙に、もっとちゅーしてデートにでも誘ってあげれば?喜ぶんじゃない?」

吐き捨てるようにそう言ったわたし。

そのまま部屋を出た。



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