ナミダ色片想い



信号無視した車に跳ねられた彼女。

頭を強く打っていて今も意識は戻っていない。

もしかしたら、このまま目をさますことはないかもしれない。

美沙のお母さんは涙ながら話してくれた。

自然とわたしの目からも涙がこぼれた。

美沙。

信じられなかった。

わたしの前から彼女がいなくなるなんて、信じられなかった。

信じたくなかった。

きっと晴矢も同じ気持ち。

ううん、晴矢の方が辛いかもしれない。

辛いに、決まってる。


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