ナミダ色片想い
「晴矢が熱出して帰ったらしいよ。」
晴矢の友達の一樹くんが教えてくれた。
今朝一緒に登校したときはかわりなかったけどなぁ。
晴矢は昔からそうだ。
前触れなく熱を出す。
心配して看病に行くといつになく弱った彼を見る。
弱ったときの彼は本当に弱い。
そういえばおばさん、忙しそうだった。
「教えてくれてありがと。」
まだ昼休みで午後も授業あったけど教室を飛び出した。
熱の彼はとことん弱い。
おばさんがいなければ彼はどうなっているかわからない。
コンビニで適当に買い物をして彼の家へ急いだ。