ナミダ色片想い
小さな土鍋にお粥をつくった。
料理はできないことはない。
わたしの家もよくお母さんが家をあけるから。
でも得意ってわけじゃないからちょっと不安。
晴矢は、食べてくれるかな?
「晴矢…起きてる?」
彼の部屋に入った。
彼は静かな寝息をたてて眠っていた。
晴矢の寝顔なんてめったに見ない。
ベッドに寄りかかるように腰かけたわたし。
相変わらず、かっこいい。
見てるだけで涙がでそう。
届かない気持ちが、溢れてしまいそう……。