ナミダ色片想い
額においたタオルを取り替えようと手を伸ばした。
苦しそう。
なにか夢でも、見てるの?
そう思った瞬間だった。
タオルをとった手首をつかまれそのままベッドへ引き寄せられた。
「晴矢!?」
あわてて起き上がろうとした。
でも、彼の力は強すぎた。
「晴矢、どうしたの!?」
それでも起き上がろうとした。
彼の苦しそうな顔がうつる。
わたしまで苦しくなる。
晴矢、晴矢…
「……美沙、」
呼吸が、止まりそうになった。
彼の唇が、わたしの唇に重なった。