ふくらはぎの女(ひと)【完】

まったく同じだ。

そうでなければこの

お宝ざくざくの押し入れ、

何年経っても片付きゃしない。

しかし、わかってはいるけれど、

どうにも心のコントロールが

うまくできない。

そんな自分自身に埒があかず

そのまま封印した押し入れを

再び開けたのは、

それから一年以上経ってからの

事だった。


そう。


母が亡くなってもう一年以上の

月日が経つ。

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