AKANE -もう一度、逢いたい-


可愛らしいふわふわ花柄ワンピース姿。

やっぱり今まで出て来た人と違う。


誰が見ても綺麗で華があるのがよく分かる。


そして…


現れたもう1人の少女。

黄色のふわふわワンピース姿の女の子。


「あれって、
…蒼次じゃないよな」

「………」

「でも、すごく
かわいいじゃん!!」


会場全体が震撼していた。


「…そうだよ」


そう、明音ちゃんの友だちを俺は知っている。


当たり前だろ。

彼女はやっぱりかわいい。


俺は前からそのことに気付いていた。


明音ちゃんの友だちが誰か。


この舞台に立っているのは誰か。


舞台上で注目を集める彼女は誰か。


俺は彼女をよく知っている。


だって、当たり前だろ。


「俺、行って来る」

「どこに…!!」


陽平の叫び声は聞こえず、ただひたすらに駆け抜けていく。


歓声と同時に鼓動がヒートアップしていた。


茜――…!!

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