AKANE -もう一度、逢いたい-


「来週の大会は
笹見坂高校とだから」


キャプテンの声が響き、一同もヤル気に包まれる。

対戦校は去年に敗戦した高校だ。


「貴之、頑張ろうな!」

「おう!!」


陽平とハイタッチを決めた。


そこにキャプテンが声を掛けてくる。


「そこに勝てば決勝だ」


うおおおお~と太い声があがる。


「対戦相手は
長滝西高校だと思う」


それでも負けないというように盛り上がっていた。


俺と蒼次はしっかりと目があった。

深刻な感じで。


長滝西高校は、あの多川裕人が率いるチームだ。


「よし、今日も
気合入れて練習だからな!」

「おう!!」


そしてみんなグラウンドに駆けて行った。

蒼次が肩をポンと叩いて行った。



さかのぼること、4日前。

詩織さんから茜の話を聞いた次の日。


俺は急いで裕人のところに向かっでいた。


「いきなりで悪い」

「急になんだよ」


2人の間には、最初から火花が飛び交っていた。


< 130 / 311 >

この作品をシェア

pagetop