AKANE -もう一度、逢いたい-
・決着は俺たちで…
***
うぅ…んんっ…
はぁ…はぁはぁ…
はぁはぁはぁ…
うなされながら目が覚めた。
あたしはぱっとベッドから飛び起きる。
まだ息が乱れていた。
汗がジワッとにじんでいて気持ち悪い。
少し肌寒くて震えた。
「今、何時?」
目覚まし時計を見ると、まだ朝の4時を過ぎたところだった。
まだまだ目が覚めるには早い。
もう一度、寝ようとベッドにもぐる。
それでも眠れそうにない。
無理やりに目をつぶる。
すると、よみがってくる悲しく寂しい記憶。
あたしは再び、ぱっとベッドから飛び起きた。
怖くて悲しい過去の記憶。
辛くて辛くて仕方がない記憶。
再び息が乱れた。
「どうして…」
昔にもよく思い出していた。
その時も悲しくて何度も泣いた。
涙が枯れるほどに。