AKANE -もう一度、逢いたい-
部活が終わった、夕日がキレイな時だった。
俺たち3人はびしょびしょの練習着から着替えていた。
その時に、蒼次は突然深刻な声色で言ったんだ。
『俺……、
明音ちゃんに告白した』
俺も陽平も気付かなかった事実。
陽平はその事実を聞いて卒倒していた。
『お前、
どういうことだよ!?』
声を荒げ、今にも殴りそうな勢いの陽平。
蒼次は覚悟できていたのか、目をつぶってこらえていた。
『悪かった…』
『マジで腹立つって!!』
俺は2人の間に入り、話を聞き出した。
『それで、
返事は聞いたのかよ』
『返事はもらっていない。
俺の気持ちを言っただけだから』
そして蒼次は陽平に、もう一度、頭を下げて謝っていた。
だから俺はこのクリスマス会は2人だけにしない作戦なのではないかと思ってしまった。
「やっぱりみんなで
パッと盛り上がりたいじゃん!!」
やっぱり訂正。
そこまで考えていないに違いない。
「イヤだ」
はっきりと断った茜の横で明音ちゃんは困惑していた。