AKANE -もう一度、逢いたい-
しかしどういうことだろう。
どうして彼らはあたしの家で騒いでいるのだ。
「なぜ、あたしの家…」
あたしの呟きを無視して3人は騒いでいる。
「なんか、ごめんな」
貴之は申し訳なさそうに謝ってくれた。
しかし蒼次と陽平は気にせず騒いでいた。
あたしは呆れてしまった。
さかのぼること少し前。
クリスマス当日の夕方にチャイムが鳴った。
あたしはいつもの習慣でドアを開けた。
開けたら目の前には男3人が食べ物を持って、仲良さそうに笑っていた。
衝撃的な光景にあたしはドアを閉めようとしたが、陽平が足を出したので閉められなかった。
「…出るんじゃなかった」
今頃、後悔しても遅い。
そして、あいつらはあれからずっとここで騒いでいるのだ。
「なんでここなのよ」
「いいじゃん、いいじゃん!!」
陽平も蒼次も何も気にせずに騒ぎ続ける。
まるでヤケだと言うように。
「…明音と
過ごさなくていいの!?」
「…じゃあ
茜が呼べばいいじゃん」
「俺らは飯食って
騒いでるだけでいいよな!」
蒼次と陽平は悪酔いしているようだった。