AKANE -もう一度、逢いたい-
・素直にならなきゃいけないって分かってる
***
あなたは確かに、あたしを追いかけて来てくれた。
あたしを探そうとしてくれていた。
嬉しかったんだよ。
あなたに再会できて良かったって今は思えるよ。
だからこそ、また思ってしまうの。
あなたにもう一度、逢いたいと。
もう一度逢えたら、どんなに嬉しいかと…。
***
クリスマスの次の日の朝。
朝起きると1人でソファに寝転がっていた。
「…不覚だ」
あたしは頭をかかえる。
そして、その一言しか出て来ない。
あと大きなため息と。
明音を家に呼んだところまでは覚えている。
しかし、その後の記憶がさっぱりないのだ。
ズキッと頭が痛んだ。
「痛った…!!」
痛い頭をさする。
「あたし、絶対に
何かしてしまったな」
再び大きなため息がもれるのだった。