AKANE -もう一度、逢いたい-
「ちょっと、
河崎さん…だったよね?」
急に視界が暗くなったと思ったら同じクラスの女子が3人ほど前に立っていた。
しかもちゃんと腕を組んで。
「…そうだけど」
「話があるんだけど、
ちょっといいかな?」
3人は優しく話しかけてきた。
しかも3人とも口は笑っていても、目は笑っていない。
あたしはため息をついた。
そしてキッと彼女たちに目を向けた。
「いいけど。それで何?」
単刀直入に聞いてみるが相手は何も答えない。
ここでは話せない内容なのか、教室から出たいみたいだった。
それに周りからも視線がチラチラ感じていた。
だいたい聞かれることは簡単に分かっている。
だから仕方なくその子たちについて行った。
「あれってクラスの子と
………茜ちゃんだよね?」
連れてこられた場所はあまり人の来ない屋上。
またベタな場所である。
「それで話って何?」
「あんたさ、
貴之くんの何なの?」
やっぱり。
その質問は絶対にされると思っていた。
っていうか、それ以外にないだろう。
「…別に。なんでもない」
「だったらどうして
昨日みたいなことがあるのよ!?」
「…知らない」