AKANE -もう一度、逢いたい-
ピンポーン
家のチャイムが鳴る。
こんなにも朝早くからいったい誰だと言うのだろうか。
「…はい」
茜は相変わらずダルそうにドアを開けた。
きっと私は思いつめた顔をしていたのだろう。
茜はすんなりとドアを開けてくれた。
「とりあえず入りなよ」
いつもと違う優しい口調。
私は頷いて家にお邪魔した。
「何があったのよ」
「………」
茜は単刀直入に切り込み始める。
すると大きなため息をついて言うのだった。
「どうせ、
昨日のこと相談でしょ」
何でもお見通しの彼女。
私はまだ何も話していないのに泣きそうになった。
「もう、どうしたら
いいのか分かんない」
私はよっぽど思いつめていたのだろう。
すぐに涙がぼろぼろとこぼれ始めていた。
そして、ゆっくりと話す口調に合わせて茜は優しく頷いてくれる。
だからすんなりと、クリスマスの日のことを離し始めた。
起こったことをそのまま告げた。