AKANE -もう一度、逢いたい-
***
一方、殺風景な非常階段ではまだ3人に引き止められていた。
「あのさ、
いい加減にしてくれない?」
「ちゃんと答えなよ!」
「あの男とは
何の関係もないの!」
あたしは今すぐに解放されたかった。
こんな暇人に付き合ってる余裕なんてこれっぽっちもない。
「あんたさ、あたしらのこと
バカにしてるでしょ?」
「別に、そういう…」
「やっぱ、最低じゃん。
だから友達いないんだよ!」
正直、何も感じなかった。
言いたい奴には言わせておけばいい。
そのまま完璧に嫌って忘れて。
一生、関わらないで…
バタンッ
「おい、何してるんだ!!!」
乗り込んできたのは、今一番に関わりたくない奴。
どうして、この男はまたややこしくしにきたのだろう。
「茜。
そんなこと言われて悔しいだろ」
「ううん。全然悔しくない」
「何よそれ。おかしいじゃない」
「貴之くん。
この子がいじめてくるの~?」
さっきまで偉そうに言ってた奴が嘘泣きするとか信じられない。
「茜はそんなことしない。
何があってもしないよ」
すると、突然目の前にいる女が嫌な質問をぶつけてきたんだ。